トイレ

重曹を使ってトイレを綺麗に掃除するコツ

重曹(重炭酸曹達)とは

重炭酸曹達(重炭酸ソーダ)、略して「重曹」は、家庭において幅広く役立つ物質です。
正確には「炭酸水素ナトリウム」と言い、白色の結晶性粉末として販売されています。

性質は弱アルカリ性で、料理に使用されるふくらし粉やこんにゃくの凝固剤、また胃腸薬の成分としても使用されています。
食べ物や口に入れるものだけでなく、掃除用具としても重曹はとても便利な性質を持っており、油脂分を含んだ汚れに対して絶大な効果を発揮する物質です。

ちなみに重曹には「食用」「薬用」「工業用」の三種類があり、それぞれ異なる価格帯で販売されています。

取扱は全国の薬局またはドラッグストアで、大きな袋かもしくは薬のように数グラムずつ小分けにして包装された形で販売されます。

「食用」「薬用」「工業用」はいずれも同じ炭酸水素ナトリウムですが、薬用>食用>工業用といったように結晶のきめ細かさが変わってきます。
結晶がきめ細かいということはそれだけ不純物がなく精製をされているということになりますので、口に入れるものはより純度の高いものを使う方が望ましいと言えるでしょう。

逆に言えば、人の口に入らない清掃目的の場合には多少キメの粗い、安いものでも十分に効果を発揮することができます。

重曹を使用した掃除方法

重曹の最大の特長は、油脂分を乳化して落ちやすい状態にしてくれるということです。
重曹が清掃で最も多く活躍をするのはキッチン部分の清掃で、しつこい油汚れのついたガスレンジや換気扇周りで重曹を水に溶かしたものをスプレーで吹き付けることで、すっと綺麗に落とすことができます。

トイレにおいても黒ずみ汚れに重曹は絶大な効果を発揮します。
黒カビやぬめりは酸性であることから、弱アルカリ性の重曹を使うことにより付着したタンパク質を分解して、陶器を傷つけずに汚れだけを落としてくれます。

黄ばみや水垢のようなアルカリ性汚れには効果を発揮することができませんが、重曹とは別にクエン酸などの酸性質を持った洗剤を用いて清掃していくようにしましょう。

なお重曹には、アンモニア臭や腐敗臭のような、嫌な匂いのもとを分解する消臭効果も含まれています。
ですので洗剤を使って清掃をする時と違って、清掃後に室内がきつい洗剤臭が出ることもなく、快適なトイレ環境にしていくことができます。

ちなみに酸性洗剤と塩素系漂白剤は2つを混ぜてしまうと有毒なガスが発生してしまいますが、重曹とクエン酸は混ぜて使用しても安全です。
トイレ汚れを一気に落とすなら重曹とクエン酸をそれぞれ1つずつスプレー容器に入れて、そこに水を入れて混ぜてから、落としたい汚れの部分に吹き付けていくようにします。

2つの粉を直接まぜて水を入れると泡が発生しますが、排水管の清掃の場合はそうした泡の発生をうまく利用することができます。